「手術支援ロボット」は「直腸がん手術後の男性の性機能」への悪影響を低減する。横浜市立大学などの研究2024:12:23:16:44:39
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/37329f918c374c3e4ab82d66239061258b7a07bc
患者への身体の負担を低減することが期待されている手術支援ロボットだが、横浜市立大学などの研究グループは直腸がん手術で手術支援ロボットによる手術のほうが術後の男性の性機能をより良く保つ効果があることを明らかにした。
直腸がんによる性機能障害とは
国立がん研究センターの予測によれば、直腸を含む大腸がんの患者数(診断された人)は2023年に男性で9万700人、女性で7万400人となっている。そのうち、2020年のデータによれば、直腸がんの患者数は男性で3万1076人、女性で1万8408人だ。
直腸がんは、大腸の肛門に近い部分にできるがんで、大腸がんの約40%を占める。直腸がんは、ステージIIIまでの早期に発見でき、標準治療の手術で切除することができれば個人差にもよるが高い確率で治癒する(5年後生存率はステージ0からIで90%以上、ステージIIで70%から80%、ステージIIIで50%から60%、ステージIVで約20%)。
ただ、直腸がんの手術の場合、直腸の周辺に膀胱、前立腺、精のうなどがあり、手術中に骨盤内の自律神経が損傷されることもある。そのため、男女とも術後にQOLの低下や性欲減退などの性機能障害が起き、特に男性患者では射精や勃起などの障害が高い確率で起きる(※1)。
こうした性機能障害は、QOLの低下や不妊の原因にもなりかねず、患者にとっては大きな問題になっているが、これまで直腸がん手術で主要な評価項目になって検討されたことはほとんどなかった。(科学ジャーナリスト
石田雅彦)→→
Yahoo!
JAPAN ニュース 2024/12/21 11:35