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【がん電話相談から】腎がんの新選択肢キイトルーダ 副作用懸念も発生は低頻度
【がん電話相談から】腎がんの新選択肢キイトルーダ 副作用懸念も発生は低頻度2024:09:09:15:47:05
https://www.sankei.com/article/20240820-WFMDQDUSPZJB3AZRGDTTYTNE6U/
回答 がん研有明病院
泌尿器科 化学療法担当部長、湯浅健医師
──夫は昨年11月、血尿が出て受診し、腎がんと診断されました。右腎臓を全摘する手術を受け、病理検査の結果、進展度(TNM分類)は、横隔膜より上の下大静脈内にがんが広がっている「T3c」▽リンパ節転移のない「N0」▽遠隔転移のない「M0」で、病期はⅢ期でした。再発リスクが高いがんで、術後の補助療法として免疫チェックポイント阻害薬のキイトルーダ(一般名ペムブロリズマブ)の投与を勧められました。
「キイトルーダは比較的新しい薬剤です。再発リスクの高い患者が対象となるため、投与が提案されたのですね。基本的には1年にわたり、3週間または6週間間隔で点滴投与します」
──再発はどうですか?
「腎臓を全摘または部分切除した患者を対象に、術後の補助療法としてキイトルーダを投与したグループと、プラセボ(薬効のない偽薬)を投与したグループとを比較した試験(令和3年発表)では、2年後に再発しなかった患者の割合はキイトルーダ群が77・3%、プラセボ群が68・1%で、再発リスクはハザード比(リスク比較の計算式)で32%低下と報告されました。その後の解析により全生存期間の延長も確認されています」
「腎がんに限らず、どんながんでも術後の再発というと新しくがんができる、というイメージかと思いますが、そうではありません。手術時点ですでに微細ながん細胞が体の中に散らばっていて、だんだん大きくなってCTなどの画像検査で見えてくることを指します。つまり再発が減ったというのは、がん細胞は残っていたけれど、早い段階でキイトルーダを投与してそれを駆逐したということになります」
──副作用についてはどうでしょうか?→→
産経新聞 2024/08/20 09:00