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社説:ゲノム医療法 差別防止と発展、両輪で
社説:ゲノム医療法 差別防止と発展、両輪で2023:07:20:16:20:14
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/1065749
がんや難病を患う人のゲノム(全遺伝情報)を調べ、適切な診断や治療をするゲノム医療推進法が先の国会で成立した。
ゲノム医療を後押しする基本計画策定を国に義務づけ、遺伝情報による差別への対応を求める。
欧米では「遺伝情報の活用と差別防止は車の両輪」とされる。ようやく日本も国際標準に向けて一歩を踏み出したといえよう。ただ罰則規定がなく、実効性が課題になる。国と医療界は差別や偏見、不利益な扱いを生まない取り組みを急がねばならない。
ヒトゲノムの解読完了から今年で20年。がんや希少疾患などに関わる遺伝子の働きが解明されつつある。遺伝情報から病名を割り出したり、個別の治療法を決めたりする手法が実用化されている。
一方、ゲノム解析で得られたデータは究極の個人情報でもある。雇用や保険契約、妊娠などで用いられたり、他者に漏れたりすると「遺伝差別」を招きかねない。~~
京都新聞 2023/07/12 16:00