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進行がんの全身悪化に関わるタンパク質を発見 理研、生存率やQOL改善に期待2023:06:09:16:20:58

https://scienceportal.jst.go.jp/gateway/clip/20230606_g01/ 


がんが進行すると体重減少や食欲不振などを起こして全身症状が悪化する。多くの進行がん患者に見られるこうした状態は「がん悪液質」と呼ばれる。「液」というと体内に何か液状の物質が生じるイメージだがそうではない。がんの進行に伴って現われる症状の総称、症候群だ。

 がんの予後に悪影響を及ぼすこのがん悪液質の研究は遅れていた。さまざまな生理的異常が絡んだ複雑な障害である上、解析手法も確立していなかったためだ。そうした中で理化学研究所(理研)の研究グループは、ショウジョウバエを使った実験モデルで、がん細胞が出す「ネトリン」というタンパク質が関わっていることを突き止めた。(内城喜貴 / 科学ジャーナリスト)

 

Science Portal 2023/06/06