第4回「がんのピアサポートを始めたい」2012:04:23:18:45:00
「吹田ホスピス市民塾」会長 小澤 和夫
講演会を開催:
さる3月3日(土)午後、吹田・メイシアターで、「吹田在宅ケアを考える会」の第10回研究会が開催され、「がんのピアサポート~「相談支援」の古くて新しいかたち」のテーマで、NPO法人ミーネット理事長・名古屋市がん相談情報サロン所長の花井美紀さんに講演を頂いた。
花井さんとの出会いは、昨年10月23日のがんシンポジュウム「がんのピアサポートってなに?」だった。大阪成人病センターの大画面で初めて拝見した花井さんのお話に魅了され、吹田に是非と考えた次第。
多くの市民の迷い・悩み・・・:
当市民塾では、4年前から「吹田みんなの健康展」(1.5日に延4,000人もの参加があるビッグイベント)に参画、ブースで、資料を手にしながら、約300人の市民と対話を重ねてきた。その中で最も強く感じたのは、多くの市民が、がんについての知識と情報が少ないために、検査結果やがん告知後の過大な不安などが大きいことである。この不安を少なくして、速やかに、適切な判断が出来るような情報提供をしたい。
更には、がん患者・ご家族の悩みや不安を少しでも和らげられないか~2年前から「吹田がん患者・家族会」を発足。毎月1回の定例会で、皆さんがお互いの情報交換などを通じて、会への出席を楽しみにしておられるのを目の当たりにして、もっと多くの皆さんに参加して頂きたいと願ってきた。
しかし、35万人の市民に情報を届けるにはどうすれば良いかと悩んできていた。そこに、花井さんのお話しを伺って、「これだ」と感じた次第。
医療者からも・・:
とても分かりやすいお話しの後で、会場の医療者からも多くの質問や感想が寄せられた。多くの医療者が、「吹田でもスタートさせ、広げていきたい」との発言が相次ぎ、ある医師は、早速、名古屋に出かけて見てみたいと花井さんと打ち合わせ。
これから:
私の期待以上の大きなインパクトを頂きました。そして吹田でも、場合によっては大阪府下の2次医療圏で、名古屋のようなサロンができて、多くの市民の皆さんが、気軽に相談頂ける体制を作りたいと思います。場所、人、資金など幾つかの大きな課題がありますが、何とかクリアして進めていきたい。幸いに、厚労省も提案をされていて、大阪府でも新たな動きが期待されます。形だけにならないよう、市民に近いところで、市民に真に役立つシステムを目指して。
花井さん、有難うございました。
最後に、花井さんに申し訳ない事が一つ。「小澤さんのメールを見て、きっと若い人だと思っていたのに・・」。喜寿を迎えた私には、こればかりは努力の及ばない所で、「ごめんなさい」です。
以上
<2012.4.23 掲載>