内視鏡手術2011:03:09:17:52:59

癌の切除法には、外科的手術で切除する方法と内視鏡で切除する方法があります。内視鏡手術は、身体を大きく切り開くことが無いので、臓器の機能が温存でき、術後の回復が早い、傷口が小さいなどの大きな利点がありますが、リンパ節の郭清ができないため、リンパ節転移のない早期癌が治療の対象となります。手術は、まず病変部のまわりの皮膚に小切開を2~3ヶ所加えます。ここから病変部に至るトンネルのような道を作ります。ひとつの切開から内視鏡を、他の切開からは手術に使う鋏や鉗子などの器械を挿入します。内視鏡の画像をテレビに写し、この画面を見ながら挿入した器械を用いて手術を行います。

大きく胸やお腹を開いて行う手術に比べれば、より身体に対する負担が少ない安全な治療です。今後は、技術的な進歩に伴い、より内視鏡的に治療を行えるケースが増えてくると思われます。しかしながら、大きな病変に対する治療には、出血・穿孔(消化管に穴があく)・腹痛などの合併症の危険があり、内視鏡治療すべきかどうかはじっくりと医師と相談して決定しましょう。