系統的亜区域切除2011:03:11:17:05:17

肝細胞がんが見つかった場所を、一定の領域ごと切除する手術が、標準治療として行われています。それが系統的切除です。

この「区域」の分類には、肝臓を右葉・左葉に分け、さらに右葉を後区域と前区域、左葉を内側区域と外側区域に分けるヒーリー&シュロイ分類と、肝臓を8つの区域に分けるクイノー分類の2つがあります。
この区域ごとに切除し、肝がんを取り除く手術法を亜区域切除と呼ばれます。

系統とは「門脈の系統」で、肝臓の左右を分けているのは門脈、肝動脈などの大きな血管ですが、肝細胞がんは門脈に沿って発生し、門脈の血流にで転移すると考えられています。がんのできた場所から門脈が枝分かれし、血流が向かう領域、つまり、門脈の支配域を「系統」ととらえ、その領域を丸ごと切除する方法です。